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ヨーロッパよじれ旅②「スイス・フランス編」 [ヨーロッパよじれ旅]

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 8月28日、「グッドモーニン、ミスター**ジリ!」という朝6時のモーニング・コールでとび起きる。旅行会社の手違いでヨーロッパでは**ジリになってしまっているのだが、やはり呼ばれるたびに少しムッとしてしまう。
 スイスの高級リゾート地インターラーケンは今日も雨だった。きのう、ショッピングの途中で雨が降り出して、「やばいな…」と思っていたのだが、やはりである。せっかく4000mもあるユングフラウに登るというのに、これは少々残念。おかげで食欲もあまりなく、クロワッサンとチーズ、ハムだけにする。
 7時にホテルをチェックアウトし、7時37分発のユングフラウヨッホ行きの登山電車に乗る。アルプスから流れる川はなぜだか白く見える。不思議だ、不思議だと騒いでいるうちに電車は山を登り始めた。山も家もすべてが「アルプスの少女ハイジ」そのままだ。2つの駅で乗り換え、次第に標高が高くなると雨も雪に変わった。Image12.gif
 それにしてもスイス・アルプスというのはすごい。山の頂上あたりはガスがかかっていて見えないが、ほんの間近に見る青白い氷河の美しさ、白い雪に覆われた山腹の壮麗さは言葉では言い表せない。「うぁー」とか「おぉー」の世界なのだ。
 ユングフラウヨッホ(ヨーロッパで最も高いところ〈3573m〉にある駅)につくとやはり吹雪だった。電車から降りて外に出てみたが、雪、雪、雪でなにも見えない。晴れていればユングフラウの頂上も間近に見えるのだろうが、これではダメだ。
 ふもとの駅(といっても標高2500m)で遅い昼食をとり、そこからもう一駅下りたところでバスに乗り換え、急ぎ足でスイスアルプスを後にする。チューリッヒから飛行機に搭乗し、その日のうちにフランスへ。よじれ旅はいよいよパリにその舞台を移すのだ。


 8月29日。いつものように「ボンジュール、グッドモ―ニン、オハヨゴザイマス、ミスター**ジリ!」と起こされたが、パリの朝ということもあって、いつもより清清しい。ホテルのレストランで、なかなかウエイトレスさんが来なくても、「まぁ、パリだからしょうがないか」と思えてしまう。
 今日は午前中パリ市内を観光し、午後から「オルセー美術館」に行こうと思っている。なぜ、いの一番に「ルーヴル美術館」に行かないのかというと、今日は火曜日で「ルーヴル美術館」が休館日だからだ。
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 ノートルダム寺院、オペラ座、凱旋門、エッフェル塔など、お決まりの観光コースを見学したあと、いよいよお目当ての「オルセー美術館」に向かう。
 「オルセー美術館」はセーヌ川をはさんで、ちょうど「ルーヴル美術館」の斜め向かいに建ち、19世紀後半から20世紀初頭までの美術作品を展示している。「ルーブル美術館」が19世紀後半まで、20世紀は「ポンピドー・センター」と、パリの美術館はそれぞれ役割分担がなされているのだ。
 23フランほど払って、電車の切符のようなチケットを受け取り中に入る。実際この建物は昔、駅だったらしいが、確かに大きな時計が現在でもかかっていたりする。
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 さすがに人は多い。世界でも指折りの美術館だけのことはある。しかし、いったいどこから手をつけていいのか…。とにかくその大きさ、広さにはちょっと圧倒されてしまうのだ。
 「オルセー美術館」は1986年に開館した新しい美術館で、フランス前大統領ジスカールデスタンの構想により建設された。絵画、彫刻はもちろん、写真、建築、グラフィックアート、都市計画まで、主要な芸術のすべてをカバーしており、絵画ではアングルの「春」、ミレーの「晩鐘」「落穂拾い」、マネの「オランピア」「草上の昼食」、ルノアールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」、ドガの「舞台の踊り子」、モネの「ルーアン大聖堂」。他にもロートレック、セザンヌ、ゴーギャン、ルソーなどの作品。ロダンの「地獄の門」、クローデルの「成熟の世代」といった彫刻の傑作など、名作がずらりと所蔵されている。
 ゴッホの主要な作品もここにある。1889年に描かれた「自画像」、サン・レミの精神病院時代の「アルルの部屋」3点のうちの一つ。1990年、ピストル自殺する1ヶ月前に描かれたという「オーヴェールの教会」などで、これらはすべてゴッホと親しかったガシュ医師のコレクションだったものだ。
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 館内をまわっていると、作品にカメラを向けている見学者をよく見かける。日本では考えられないことだが、ここではフラッシュさえたかなければ写真撮影はもちろん、ビデオ撮影だってOKなのだ。
 案内所には日本語の無料解説書もあったりして、館内を見てまわるのに、それほどの不便はない。ただ、汚い話で恐縮だが、男子用トイレの便器の位置が日本人には少々高すぎる。あちこち歩き回って、やっとのことで見つけ出したのに、フランス人というのは、あんなにも足が長いのだろうか。それとも他に驚くべき使い方があるのだろうか。大の方で用を足すのも癪だったので、私はそのままトイレを出て、その後、2時間ほど地獄の苦しみを味わうことになってしまった。

 美術館を出て、セーヌ川にかかってる橋の上を歩いていると、川岸で日光浴している人たちがたくさんいるのに気がついた。みんな思い思いの姿(トップレスの女性もたくさんいる)で、午後のひとときを過ごしている。ガイドさんにあとから聞くと、フランス人というのは裸を見られても全然気にならないらしい(ほんまかいな?)。
 橋の上では、若い男が一生懸命絵筆を走らせている。どちらも日本ではすぐに人だかりができてしまうだろうが、ここではそんなことはまったくない。いつもと変わらぬ、これがフランスなのだ。


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