「月が昇れば」斉藤和義 来る！

　斉藤和義くんの約2年ぶりのニューアルバム「月が昇れば」が届いた。シングル曲やら、映画の曲とか、セルフカバーとか新曲とかで、20数曲あったものの中から、「やっぱアルバムは50分くらいでしょ」と、厳選された１２曲（らしい）。
　先行シングルであるオープニングの「COME ON!」から、外に向かってエネルギーを放出するような佳曲が続く。キヨシローさんに捧げた劇的な「Phoenix」では、「そっちはどうです？ジャムってますか？ジミヘンとですか？オーティスとですか？」と、まるで祈るように歌っている。
　最近のせっちゃんのレコーディングはたいていそうなのだが、今回のアルバムも「Summer Days」を除くアルバムのほぼ全曲が、せっちゃんによるセルフレコーデイングである。私はバンドメンバーでのケミストリーが生み出すマジックともいうべきサウンドとスイング感といったモノが好きで、一人多重録音って、閉塞感があってあんまり好きじゃないのだが、今回のアルバム、せっちゃんは「一人だからこそ出来るマジック」とでもいうべきサウンドとスイング感を、奇跡のように生み出せているように思う。せっちゃん凄い！

　ところで、ずーっと思ってたんだけど、せっちゃんの作るメロディーから、時々、どことなく東側諸国（チェコとかルーマニアとかのイメージ）の香りを感じませんか？　「SUNDAY」とか、「どしゃぶりジョナサン」とか…。私はそれがとってもツボで、大好きなんだけれども、もちろん今回のアルバムにもそんな香りのする曲がしっかり入っていて嬉しい。

　それにしても、最近のせっちゃんのCDジャケットのデザインってカッコイイよね。「I LOVE ME」あたりからDVDも含めて、「すごくイイよなー」と思って調べてみると、全てArt Direction & Design 大箭亮二(Z&Z)となっている。エレファントカシマシとか、浅井健一とも仕事しているみたいだね。
　もちろん、今回の「月が昇れば」も非常にカッコイイ。ロックンロールしてます。

月が昇れば(初回限定盤)

• アーティスト:
• 出版社/メーカー: Vicctor Entertainment =music=
• 発売日: 2009/09/16
• メディア: CD